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北海道文学を中心にした文学についての研究や批評、コラム、資料及び各種雑録を掲載しています

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コンセプト北海道の文学 鳥瞰図




 北海道立文学館の20年 2015 

 北海道立文学館は1995年9月のオープンだから、今年が20周年の節目の年になる。四季折々、それぞれに美しい風情を見せる札幌・中島公園の一角にあることで、さまざまな人が足を運んでくれる。裏方にとってはうれしいことで、できうるならば、もっと多くの人に知ってもらい活用してもらいたいと願う。
 道立文学館が誕生した背景には在野の有志による「北海道文学館」運動の力強い奔流があった。語り草になっているのは66年秋に開かれた北海道文学展の大成功である。
 「北海道文学全体の珠玉、遺品を集成し、これを土台として今後の北方文学の新しい展開を期待する」と伊藤整がその意義を特筆している。
 6日間で観覧者2万人。その中には若き日の渡辺淳一もいた。
 「高校生の一団があらたに入ってきた。どのコートも濡れている。外はまた秋雨がきたらしい。折り畳んだ傘の先から水滴が落ちる。人群れとコートの滴で会場は湿った熱気が充ちてくる」と、最終日の情景を直木賞候補作「訪れ」に描いている。
     ◇  
 北海道文学展の成功が翌年には組織体・運動体としての「北海道文学館」として結実する。
 目指すは「早急に北海道関係の諸文学資料や関係諸物件を広く収集・保存し、研究と展示・閲覧に積極的な役割を果た」し「北海道の文学センター」となることであった。
 収集した資料を保存・研究・展示するには場所としての「拠点」が不可欠である。いくつかの仮寓地を経ながら、熱く行政に働きかけていった結果、建設されたのが中島公園にある道立文学館である。
 道立の施設であるが、管理や事業運営は財団法人「北海道文学館」が行うという“官立民営”という点がユニークであった。
 2006年度から指定管理者制度が導入され、「公益財団法人北海道文学館」が、現在は指定管理者という立場で施設の運営をしている。
 永年培ってきた作家や詩人など多くの文学者との信頼関係を大切に、資料収集や企画展示をしようという初発の志は変わってはいない。
     ◇  
 木原直彦氏の調査によると、全国には大小合わせ713の文学館(的施設)がある。全国文学館協議会に参加しているのは約百館である。
 公立であれ民営であれ、多くの館は収入減・経費削減に悩んでいる。利用者を増やそうとすると、デパートなどのイベントと変わらなくなる陥穽。活字離れも影を落とす。地域の文学に詳しい学芸員確保・育成も急務である。資料は時間が経つと劣化するし、大地震を機に保存体制強化も不可欠となっている。どこの文学館も難題山積状態である。
 そんな中で、当館には明るい話題が続いている。14年度の展覧会入場者は三浦綾子フォトメモリアル、ムーミンの世界展―などが好評で、前年より1万人以上増えた。
 資料収集でも三浦綾子の「銃口」の題材になった戦前の文化弾圧である北海道綴方連盟事件の貴重なメモや文集などが遺族から寄贈された。
 昨年8月には作家の池澤夏樹さんが館長に就任した。現代文学の第一線で活躍する作家館長は道立文学館では初めて。「北海道に恩返し」というのが就任の言葉で、「日本文学 遠い古代から今の時代まで」と題した連続講演会もスタートした。今後も、文学展や意欲的で挑戦的な催しを提案してくれるだろう。
 開館して満20年。建物としての文学館は変わらないが、工夫次第で新しい風を吹かせることはできる。その未来の仲間たちに門戸はさらに軽やかに開かれねばなるまい。

                         (朝日新聞道内版「北の文化」欄に執筆)

 北海道文学館クロニクル 1966~2022 


1966年(昭和41年)
10月、北海道で初の「北海道文学展」を札幌丸井今井デパートで開催。10月25日から6日間で約2万人の観覧者を動員、文学館運動の契機となる。
1967年(昭和42年)
4月22日、北海道文学館設立総会開催、初代理事長に更科源蔵を選出。設立当初の会員約200名。事務局は大通東2の札幌地方簡易保険局内木原直彦(後に北海道立文学館初代館長)の机であった。
6月、館報第1号を発行。
6月、北海道新聞社学芸部編『物語・北海道文学盛衰史』(河出書房)刊行。
10月、札幌冨貴堂において、文学館発足記念「有島武郎文学展」を開催。観覧者約1万人を動員。この年北海道新聞文学賞が創設される。
1968年(昭和43年)
1月、「北方文芸」が創刊される。
この年バスによる文学散歩を実施、69年(昭和44年)からは、「北海道文学の旅」として80年(昭和55年)まで10回続く。
「文学に見る北方風物展」(札幌丸善)、「近代文学百年展」(札幌冨貴堂)
1969年(昭和44年)
「北海道旅の文学展」(札幌丸善)、「日本の名詩集展」(札幌丸善)、「戦後のベストセラー展」(札幌冨貴堂)
1970年(昭和45年)
「伊藤整・亀井勝一郎文学展」開催。札幌展(丸井今井)の後、初めての地方展を函館(棒二森屋)で開催。
1971年(昭和46年)
このころ事務局が時計台内に移転。この年6月から76年(昭和51年)まで年に1回「札幌文学散歩」を開催。「北海道詩歌展」(札幌冨貴堂)
1972年(昭和47年)
「目で見る札幌文学散歩展」(札幌冨貴堂)
1973年(昭和48年)
11月、旧札幌高等裁判所庁舎が札幌市資料館としてオープン。建物2階部分4室を北方文学資料室として文学館が展示企画を担当。これが北海道における最初の本格的な文学資料常設展となる。オープン記念として「札幌の文学・百年展」を開催。
「藤村における旅資料展」(札幌丸善)、没後15年「久保栄文学展」(移動展:帯広)併せて「林檎園日記」上演。
1974年(昭和49年)
「文学にみる札幌風物展」、「北海道女流文学展」(移動展:北見)、「札幌市資料館1周年記念小田観螢・人と作品」
1975年(昭和50年)
「札幌の作家展」(戦前の巻)、「戦後30年・北海道文学展」(移動展:釧路)、「札幌の文学展」(戦後の巻)、「川柳に見る戦後の札幌展」
1976年(昭和51年)
「碑にみる北の文学展」、「林不忘・長谷川四郎兄弟展」(札幌松坂屋)、「石狩川流域文学展」(移動展:旭川)、「歌人・山下秀之助展」
1977年(昭和52年)
「札幌の文学サークル展」、「文学展・北の海」(移動展:留萌)、「札幌・戦後演劇展」
1978年(昭和53年)
「文学展・ふるさとの窓―ぷやら新書の50人」、「ほっかいどう児童文学展」(移動展:稚内)、「さっぽろの俳句展」
1979年(昭和54年)
2月、文学館編集の『北海道文学地図』が北海道新聞社より刊行。
3月、札幌市資料館玄関前に「北海道文学館」の看板を掲げ、結成12年目にして本拠地を得る。2階部分の従来の展示部門のほか、1階に書庫、資料庫、事務室、閲覧室を設け、資料館の左半分を段階的に借用するようになる。
12月、地域文学全集としては全国初の『北海道文学全集』(全22巻・別巻1)立風書房より刊行開始。「現代北海道短歌展」、「風土のなかの文学碑展」(移動展:室蘭)、「北海道・冬の文学展」
1980年(昭和55年)
11月、札幌市資料館(中央区大通西13)に事務室移転。「現代北海道俳句展」、「北海道・岬文学展」(移動展:根室)、「児童文学と絵日記展―石森延男・その周辺―」(札幌東急百貨店)
1981年(昭和56年)
3月、『北海道関係文芸雑誌所蔵目録稿』刊行、6月から掲載雑誌の閲覧サービス開始。
10月、高橋留治氏より近代詩歌のコレクション約3千冊の寄贈を受ける。(高橋留治文庫)
「雑誌『北方文芸』展」、「石森延男児童文学展」、「北海道・峠文学展」(移動展:名寄)、「北海道文学全集展」
1982年(昭和57年)
3月、『北海道関係詩書所蔵目録稿』刊行、詩書の閲覧サービス開始。
「島木健作文学展」、「没後一周年船山馨文学展」(札幌東急百貨店)、「北海道・湖文学展」(移動展:網走)、「鮫島交魚子・加藤愛夫文学展」
1983年(昭和58年)
3月、事務室と書庫が大幅に拡充される。
5月、『北海道関係句書蔵書目録稿』刊行、句書の閲覧サービス開始。6月、『北海道児童文学全集』(全15巻)立風書房より刊行開始。
「寺田京子・宮田益子・森みつ三人展」、「文学展・大地と人間」(移動展:帯広)、「にんげん坂本直行展―その絵と文学」
1984年(昭和59年)
1月、事務局2名体制となる。
「北海道児童文学全集展」、「北海道演劇資料展」
1985年(昭和60年)
4月、企画展示の「北海道文学展示室」を閉じ、常設展に移行。また、「独歩と啄木」展示室を廃止し札幌文学展示室に衣替え。
5月、石森延男氏よりダンボール箱45箱に及ぶ資料が寄贈される。(石森延男文庫)
10月、文学全ジャンルを包含する地域文学事典としては全国初の『北海道文学大事典』を刊行。
11月、18年間に亘る活動に対し、文部大臣から「地域文化功労者賞」を受賞。
「北海道俳句展」、「生誕百年記念近代日本の詩聖北原白秋展」、「文学にみる『北方風物』展」、「日本の名詩集展」(高橋留治文庫による)
1986年(昭和61年)
3月、『北海道関係歌書所蔵目録稿』刊行、歌書の閲覧サービス開始。
5月、第2代理事長に和田謹吾就任。
「日本の文学館風景展」、「歌誌『原始林』40周年記念展」、「『石川啄木と野口雨情』文学風物展」(札幌丸井今井)、「石森延男と札幌の児童文学展」
1987年(昭和62年)
5月、北海道文学館創立20周年記念祝賀会開催。併せて、「北海道文学館歩み展」(京王プラザホテル札幌)を開催。この他、『北海道文学百景』を出版するとともに、「北海道文学絵はがき」5組(この後13集まで発行)や文学館テレフォンカードの発行、文学館シンボルマーク(瀬戸正明氏デザイン)の制定など、各種記念事業相次ぐ。
この年の選挙で、横路孝弘知事が道立の文学館設立を公約に掲げる。
9月、北海道立文学館建設期成会(会長今井道雄)が発足し、知事及び教育長に対し、道立文学館の早期建設と任意団体北海道文学館の財団法人化を要請。
「詩誌『核』30周年記念展」、「北海道文学館20周年記念展」、「俳誌『氷原帯』創刊40周年記念展」
1988年(昭和63年)
5月、『北海道文学読本』発行。
11月、財団法人北海道文学館創立。理事長和田謹吾、会員数472名、所蔵資料約11万5千点、設立当初の基本財産3千万円。劇作家久保栄の没後30年に当たり、73年(昭和48年)以降に寄贈された久保栄資料を久保栄文庫とする。
「目で見る『風土と文学』展」(京王プラザホテル札幌)、「北海道歌人会創立35周年記念展」、「北海道新聞文学賞展」、「没後30年久保栄文学展」、「財団法人北海道文学館設立記念近代日本の文豪―森鴎外展」(札幌丸井今井)
1989年(平成元年)
6月、北海道新聞社、北海道銀行と共催で「第1回北海道文学集会」を開催、その後第6回(平成6年)まで毎年開催。
「胆振文学展・目で見る風土と文学」(室蘭港の文学館)、「俳誌『葦牙』創刊700号記念展」、「北海道女流作家第一号森田たま展」、「北海道川柳展」、「作家生活25周年記念三浦綾子展」(札幌丸善、旭川丸井今井)
1990年(平成2年)
3月、北海道予算に北海道立文学館設置調査費(3500万円)が計上される。
「児童文学『新十津川物語』展」(移動展:新十津川)、「移動展・石川啄木と野口雨情展」(室蘭港の文学館)、「文化情報誌『ニュースきょうどう・カムイミンタラ』展」、「歌誌『新墾』創刊60周年記念展」、「北のロマンを奏でる―渡辺淳一文学展」(札幌丸井今井)、「市町村文芸誌展―道東・道北展」
1991年(平成3年)
3月、北海道文学館設置検討委員会(会長河邨文一郎)から、文学館の望ましいあり方についての報告書が道に提出され、文学館基本構想策定。
「市町村文芸誌展―道央・道南展」、「移動展・石森延男と室蘭の児童文学展」(室蘭港の文学館)、「文学展・北海道花の歳時記」、「来道60年記念斎藤茂吉展」(札幌丸井今井)、「文芸誌『赤煉瓦』とその周辺展」
1992年(平成4年)
4月、文学館の建設予定地を中島公園内の道有地に決定、その後設計コンペを経て実施設計を行う。
 「北電文化誌『フロンティア』著名作家原稿展」、「北の文学風物誌展(冬の巻)」、「らいらっく文学賞展」、「北海道文学館設立25周年記念有島武郎と木田金次郎展」(札幌丸井今井)、「移動展・北海道花の歳時記」(室蘭港の文学館)
1993年(平成5年)
8月、文学館建設工事に着工。
「俳句誌『アカシア』500号記念展」、「札幌文学散歩展」、「没後25年・道立文学館建設着工記念伊藤整文学展」(札幌丸井今井)、「北海道詩人協会40周年記念展・北海道の詩―明治・大正・昭和」
1994年(平成6年)
12月、文学館竣工。鉄筋コンクリート造地下1階地上2階、延床面積2780平方メートル、総工費19億9200万円。
「文学・北の歳時記展」、「文学展・札沼線沿線の旅」、「北海道の山と文学展」
1995年(平成7年)
1月、第3代理事長に澤田誠一就任。
4月、船山馨資料の寄贈を受け、船山馨文庫創設。
9月、北海道立文学館開館。初代館長木原直彦のほか道派遣職員を含む18名の体制でスタート。
北海道文学の系譜を紹介する常設展のほか開館記念特別企画展「北の夜明け〜海峡を越えた探検家・紀行家たち〜」、所蔵品展「私の愛した抒情詩人たち〜高橋留治・詩集コレクションから〜」、母と子の文学のつどい「ようこそ賢治の教室へ」
1996年(平成8年)
3月、北海道文学ライブラリーの第1集として『船山馨―北の抒情』刊行。
4月、第2代館長に小杉捷七就任。
理事会、評議員会のほかに運営検討委員会、企画検討委員会を設置、8月に初会合を開く。
10月、文学関係者、会員からの寄贈による古本市「文芸おたのしみバザール」を開催、平成13年まで毎年開催する。
文芸映画上映会をこの年初めて実施、その後「映像作品鑑賞のつどい」となり、現在に至る。
特別企画展「北海道の俳句―戦後50年の歩み―」、「久保栄と北海道〜激動の時代を生きた劇作家の軌跡〜」、所蔵品展「船山馨の文学世界」、たんけん文学館「手島圭三郎の絵本の世界」、母と子の文学のつどい「作るよろこび、知る楽しみ」
1997年(平成9年)
3月、北海道文学ライブラリー第2集『渡辺淳一―ロマンの旅人』刊行。
12月、文学館ロビーコンサートを初めて実施。
特別企画展「森田たまと素木しづ〜しなやかに煌めく感性のかたち〜」、「青春と文学―有島青少年文芸賞・絵画展と学校文芸誌の足跡をたどる―」、所蔵品展「書簡に探る作家の素顔」、たんけん文学館「北の大地の動物たち」、母と子の文学のつどい「絵本からとびだしたお友だち」
1998年(平成10年)
3月、北海道文学ライブラリー第3集『三浦綾子―いのちへの愛』刊行。
特別企画展「北海道の短歌」、「『現代俳句の100冊』色紙・短冊展」、「有島武郎とヨーロッパ―ティルダ、まだ僕のことを覚えていますか。」、企画展「吉田一穂とその時代―現代詩の極北をめざす」、ファミリー文学館「母と子の文学のつどい〜大井戸百合子銅版画による絵本原画と挿絵展」
1999年(平成11年)
10月、全国文学館協議会展示情報部会が当館を会場に開催、全国の文学館関係者が集う。
親子で楽しめる教育普及事業「わくわく・こどもランド」がスタート、現在に至る。
特別企画展「夏目漱石と芥川龍之介」、「〈本〉はどこに向かうのか―活字本からデジタルへ」、企画展「本庄陸男と『石狩川』」、「北欧叙事詩『カレワラ』の光彩〜中野北溟の書作による神話世界〜」、「VISUAL POETRY 2000 in 札幌〜〈視る詩〉の場所へ〜」、ファミリー文学館「たかどのほうこ子どもの本の世界展」
2000年(平成12年)
11月、生涯学習時代の新しい試みとして「文学館ウィークエンド・カレッジ」事業スタート、現在に至る。
収蔵資料目録『高橋留治文庫目録』刊行。
特別企画展「挿絵と装幀の小宇宙―竹久夢二から川上澄生まで―」、「『北緯五十度』の詩人たち〜更科源蔵と豊かな交流圏〜」、企画展「版画に生きる大自然―手島圭三郎・北の命を彫る」、「花咲く北の川柳展」、「Visual Poetica 2001 in 札幌」、ファミリー文学館「〈絵本の館〉のたからもの展」
2001年(平成13年)
特別企画展「夢の世界のおくりもの―アンデルセン童話・絵本原画展」、「100年目の小熊秀雄〜20世紀詩のアヴァンギャルド〜」、企画展「映画ポスターに見る北海道の文学」、「占領下の子ども文化〈1945〜1949〉展」、「賢治を彫る〜畑中純の版画世界〜」、「Visual Poetry 2002 in 札幌+」、ファミリー文学館「真冬のドキドキ展示室」
2002年(平成14年)
第4代理事長神谷忠孝、第3代館長毛利正彦就任。
中・高校生を対象として、「夏休み文学道場」を初めて開催。
特別企画展「寺山修司展―テラヤマ・ワールド きらめく闇の宇宙」、「大自然に抱擁されて…〜知里幸恵『アイヌ神謡集』の世界へ〜」、企画展「中沢茂ひとりの賑やかさ=`根室と霧と芸術家たち〜」、「東アジア詩書展」、「谷川俊太郎展」、「イヌイット・アートの宇宙」、ファミリー文学館「散歩しながらうたう唄〜森雅之まんが原画展〜」
2003年(平成15年)
財団法人北海道文学館編『知里幸恵「アイヌ神謡集」への道』(東京書籍)を刊行。
特別企画展「生誕100年記念 林芙美子展」、「函館・青森 海峡浪漫〜〈北の20世紀〉を紡いだ作家たち〜」、企画展「詩人・百田宗治の戦後〜北海道に残したもの〜」、「フォスコ・マライーニ写真展〜東洋への道〜」、「木版の詩人・川上澄生と北海道〜没後30年・出版物に見るその世界〜」、「大いなる遺産から―和田徹三・長光太・近藤潤一3氏を偲ぶ展―」、ファミリー文学館「あらしのよるに〜あべ弘士絵本原画展〜」、文学館こどもウィーク「みのりの庭展」、「原子修・詩のあゆみ」
2004年(平成16年)
特別企画展「写真家 掛川源一郎の20世紀」、「更科源蔵生誕100年北の原野の物語」、企画展「仙花紙からの出発〜雑誌に見る『戦後』の姿〜」、「アイヌ語地名を歩く〜山田秀三の地名研究から〜」、「北の風土の批評精神 発生と展開〜風巻景次郎から小笠原克へ〜」、ファミリー文学館「マジョモリ・ポエティック―早川司寿乃絵本原画展」
2005年(平成17年)
3月、収蔵資料目録『久保栄資料目録』刊行。
11月、道立文学館開館10周年を機会に、常設展の大幅な展示替え。また、記念事業として、吉村昭記念講演会及び文学館会員交流のゆうべを開催。
特別企画展「神沢利子の世界〜北を想う・北を描く〜」、「原田康子の北海道〜小説『挽歌』から50年〜」、企画展「現代少年少女詩・童謡詩展」、「サハリン追跡〜残留朝鮮人の軌跡〜」、ファミリー文学館「春を待つ子どもたち〜いわさきちひろ複製画展」
2006年(平成18年)
4月、北海道教育委員会が北海道立文学館の指定管理者として財団法人北海道文学館を指定する。(指定期間は4年)
小中学生短歌コンテスト(高校生は2014年から)が始まり、現在に至る。
特別企画展「石川H木〜貧苦と挫折を超えて〜」、「池澤夏樹のトポス〜旅する作家と世界の出会い〜」、企画展「人生を奏でる二組のデュオ〜有島武郎と木田金次郎・里見クと中戸川吉二〜」、「写・文交響〜写真家・綿引幸造の世界から〜」、「〈デルス・ウザーラ〉絵物語展」、「書房の余滴〜中山周三旧蔵資料から〜」、ファミリー文学館「知床の自然を描く〜関屋敏隆絵本原画展〜」
2007年(平成19年)
6月、第4代館長に清原登志夫就任。
8月、北海道文学館叢書として長光太詩集『登高』を刊行。
特別企画展「太宰治の青春〜津島修治であったころ〜」、「目で識る川柳250年」併設:北海道川柳の流れ、企画展「父・船山馨のDNA〜船山滋生の彫刻と挿画〜」、企画展「遊んで学んだ、あの時代。新発見!100年前の児童雑誌」、「探求者の魂〜山田昭夫の書斎から〜」、ファミリー文学館「文字とあそぶ『ほっ』展」
2008年(平成20年)
財団法人北海道文学館編『北の人間 北の文学 ―ふるさとを読む』(尚文出版)を刊行。
6月、北海道文学館叢書として『林檎林の二本道 澤田誠一 逸文集』を刊行。
特別企画展「詩の黄金の庭 吉増剛造展」、企画展「馬たちがいた〜加藤多一と北の風景〜」、「鳥のことば・人のことば 加藤幸子の見つめる世界」、「文学の鬼を志望す―八木義コ」、ファミリー文学館「岩井成昭展 言葉を観る/映像を書く」
2009年(平成21年)
常設展プレミアム「特集『フロンティア』―60‐70年代の北海道」、特別企画展「没後10年・三浦綾子/いのちへの愛」、企画展「語り、継ぐ。アイヌ口承文芸の世界」、「サハリンを読む―遥か[樺太]の記憶」、「藤倉英幸と旅のイメージ」、ファミリー文学館「小林重予展―物語る庭―」
2010年(平成22年)
4月、北海道教育委員会が北海道立文学館の指定管理者として財団法人北海道文学館を指定する。(指定期間は4年)
10月、財団法人北海道文学館編『原田康子 「挽歌」から「海霧」まで』(北海道新聞社)を刊行。
常設展プレミアム「日本人の遺書」、「《川柳王国》北海道の軌跡」、企画展「蘭繁之の手仕事〜美≠ノこだわった津軽の奇才」、「北斎漫画展〜伝承版木が伝える江戸の出版文化」、「吉村昭と北海道〜歴史を旅する作家のまなざし」、ファミリー文学館「開いてびっくり!しかけ絵本展」
2011年(平成23年)
4月、「財団法人北海道文学館」の活動が、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与すると認定され、「公益財団法人北海道文学館」となる。
常設展プレミアム「森田たまの交友録―書簡にみる文学者たちの筆跡―」、特別展「追悼・後藤竜二展〜子どもたちへの応援歌〜」、「日は過ぎ去って僕のみは〜福永武彦、魂の旅〜」、「赤色エレジーから小梅の初恋〜林静一展」、「李恢成の文学―根生いの地から朝鮮半島・世界へ―」、ファミリー文学館「絵本の原画を運ぼう!〜現代版北前船の旅 あべ弘士『かちかち山』」
2012年(平成24年)
常設展プレミアム「書物の美〜明治・大正期の詩集〜」、特別展「いせひでこ・絵本の世界―私の木、心の木」、「新美南吉生誕100年 ごんぎつねの世界」、「戦後北海道の演劇」、「高橋揆一郎の文学」、ファミリー文学館「怪奇幻想文学館―文豪たちのこわ〜い話」
2013年(平成25年)
7月、第5代館長に酒向憲司就任(2014年からは館長・施設担当に)。
常設展プレミアム「木版画家・佐藤国男による宮沢賢治ワールド」、特別展「紙芝居の今昔」、「挿絵が僕らにくれたもの―ジブリが読み解く通俗文化≠フ源流―」、「ほっかいどうの短歌100首」、「荒巻義雄の世界―都市型宇宙船ニュー・ユートピア・シティーにむかって―」、ファミリー文学館「絵本・カムイの物語」
2014年(平成26年)
3月、公益財団法人北海道文学館編『北の表現者たち2014 北海道文学大事典補遺版』を発行。 
4月、北海道教育委員会が北海道立文学館の指定管理者として公益財団法人北海道文学館を指定する。(指定期間は4年)
6月、第5代理事長に工藤正廣が就任。
8月、池澤夏樹を北海道立文学館館長に迎える。
特別展「『氷点』50年 三浦綾子フォトメモリアル」、「FROM HAND TO HAND 手から手へ展」、「ムーミンの世界展〜ヤンソンさんからの贈り物〜」、「小檜山博の文学―野性よ退化する現代を撃て―」、ファミリー文学館「うま≠ニあそぼう!!」
2015年(平成27年)
9月、北海道立文学館が開館20周年を迎える。
池澤夏樹館長による連続講演「日本文学 遠い古代から今の時代まで」が1月からスタート。2017年5月まで全部で15回開催される。
特別展「道立文学館開館20周年 没後1年・渡辺淳一の世界―『白夜』の青春 リラ冷えを往く」、「道立文学館開館20周年 挿絵の美・大衆文化の黄金時代―大正イマジュリィの世界―」、「道立文学館開館20周年 没後50年 文豪・谷崎潤一郎――愛と美を求めて」、「道立文学館開館20周年 『さとぽろ』発見 大正 昭和・札幌 芸術雑誌にかけた夢」、ファミリー文学館「ネコ!ねこ!猫!!」
2016年(平成28年)
6月、工藤正廣理事長を再任。
特別展「〈青春の記憶 夢みる力〉佐藤泰志の場所(トポス)」、「ミッフィーのたのしいお花畑〜ディック・ブルーナが描くお花と絵本の世界展〜」、「2016年の宮沢賢治―科学と祈りのこころ」、「手仕事の日本と民藝の思想―柳宗悦、暮らしの中の美を綴る―」、ファミリー文学館「ワン!ニャン!どっちも大好き」
2017年(平成29年)
4月、北海道文学館、設立集会から50周年を迎え特別展「ふみくらの奥をのぞけば―文学館・珠玉の300選」が開幕する。
5月、工藤正廣理事長、池澤夏樹館長がサハリン島を訪問。現地の「A・P・チェーホフ《サハリン島》文学記念館と連携協定を結ぶ。
「『北方文芸』と道内文学同人誌の光芒」、「《サハリン島》2017―アントン・チェーホフの遺産」、「有島武郎と未完の『星座』」、ファミリー文学館「絵本の動物園へ ようこそ」
北海道が命名150年に当たることから、有島武郎展は「北海道文学館」創立50周年記念と北海道150年事業と位置づける。
2018年(平成30年)
4月 北海道教育委員会が北海道立文学館の指定管理者として公益財団法人北海道文学館を指定する。(指定期間は4年)
7月1日 池澤夏樹館長が退任し後任に工藤正廣選任。北海道文学館第6代理事長に平原一良就任。
7月6日 北海道文学館創立50周年記念アンソロジーを刊行。文学館地階ロビーで祝賀会開く。
8月 創立50年記念 北海道文学館「俳句賞」 応募作募集。
特別展「没後50年 子母澤寛 無頼三代蝦夷の夢」「戦没画学生慰霊美術館『無言館』展」「極の誘ひ 詩人吉田一穂展」「北海道の俳句 どこから来て、どこへ行くのか」、ファミリー文学館「大本靖の版画でたどる北海道四季の風景」▼常設展アーカイブ「薯版画で描く北の情景」「装丁で楽しむ北海道の文学」「ミステリーで旅する北海道」「北海道ゆかりの文学者 2018年の主な受賞とトピックス」「北の手仕事あれこれU―北海道と民藝運動」
2019年(平成31年/令和元年)
4月 浅野清著『三浦清宏文学への誘い』を公益財団北海道文学館から刊行。
11月 第1回道立文学館運営評価委員会を開催。
12月 原民喜の「遺書」を公開展示。
特別展「よみがえれ!とこしえの加清純子 ―『阿寒に果つ』ヒロインの未完の青春―」「弥次さん喜多さんとたどる江戸の旅 歌川広重 ふたつの東海道五拾三次 〜保永堂版×丸清版〜」「ノンフィクション作家・保阪正康の仕事−『昭和史』との対話」「砂澤ビッキの詩と本棚」、ファミリー文学館「人形劇からとび出した人形たち」▼常設展アーカイヴ「三浦清宏―その遥かなる文学の道」「原田康子−「挽歌」のころ」「八木義徳と北海道」「北海道ゆかりの文学者−2019年の主な受賞とトピックス」
2020年(令和2年)
2月 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、29日から3月末まで臨時休館。
4月 新型コロナウイルス感染症対策をとって開館。 14日から再び臨時休館。
5月 26日から開館。
6月 2020年度最初の特別展「せなけいこ」展開幕。
10月 第2回道立文学館運営評価委員会を開催。
特別展「『ねないこだれだ』誕生50周年記念 『せなけいこ展』「作家たちの交差点 ―『北の話』が残した時間」▼常設展アーカイヴ「豆本ワールド」「《アイヌ絵巻》と文学」「大本靖 四季の風景」

2021年(令和3年)
▼特別展「太宰治 ― 創作の舞台裏」「天災地変人禍に抗して ―北海道の災害と文学―」ファミリー文学館「彫り続けた北の自然−絵本画家・手島圭三郎の40年」「小説挿絵の魅力−文芸作品に伴走して」「『よみがえれ!とこしえの加清純子』再び」▼常設展アーカイブ「文学者たちの愛した品々」「小山内龍が遺した漫画・絵本・挿絵の世界」「文学者たちの色紙」「有島武郎の『星座』」
2022年(令和4年)
▼特別展 ファミリー文学館「おいしい! 美味(うま)い!! 文学」「地図と文学の素敵な関係」「金子みすゞの世界」「歿後10年 吉本隆明――廃墟からの出立」「細谷源二と齋藤玄 北方詩としての俳句」▼常設展アーカイヴ「生誕100年 三浦綾子の世界」「地図の楽しみ」「文学者たちの愛した品々」「ふみくらの中の朔太郎」「熊のいる風景」 (谷口孝男・編) *展覧会は年度(4月〜3月)で開催

北海道の文学 150年史

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